税金

法人化で節税できる?儲かってきたら法人をつくってみよう

法人化 節税

突然ですが、節税に興味がありますか?

商売をされている方であれば、非常に興味が強いのではないでしょうか。

サラリーマンの方であっても、節税ができるならしたいと思う人が多いのではないでしょうか?

あなたが今、事業をしているのであれば、個人事業主として商売をしているか、あるいは法人を設立して代表として働いているかのいずれかですよね?

個人事業主(いわゆるフリーランス)の方は、「所得税」を負担する必要があります。

一方で、法人の場合には所得税はかかりませんが「法人税」が課せられます。

ほかにも、住民税や事業税等がかかるケースもあります。

現時点で個人事業主の方も、事業が軌道に乗ってくれば、法人化を検討することでしょう。

このまま個人事業主としてビジネスを続けるのか?株式会社を設立するのか?といった点で、多くのフリーランスの人が悩んでいるとの声を聞きます。

同時に、法人することは節税につながるかどうか?という点も関心事でしょう。

結論から言えば、法人化により節税になるかどうかは、個人事業主としてどれぐらいの利益(正確には、課税所得)が出ているかによって変わってきます。

個人事業主として起業した方や、税金の知識は全く分からない方であっても、今回紹介する税金の知識は持っておかないと損ですので、是非ご一読ください。

個人事業主(フリーランス)が負担すべき税金

個人事業主(フリーランス)が負担しなければならない主な税金は所得税です。

自身で商売をされている方であれば、毎年2月16日〜3月15日の期間に「所得税の確定申告」を行っているハズです。

これは自分自身で確定申告をする人もいれば、税理士に依頼している人もいるでしょう。

個人事業主の方は、毎年(1月1日〜12月31日まで)の儲けを確定させ、納めるべき税額を確定させる手続きとして確定申告が必要になります。

確定申告の結果、追加の税金が発生する場合には、年度中に納めた税金が足りなかったことを意味します。

一方、税金が還付される場合には、年度中に税金を納めすぎていたことになります。

確定申告は、まず、払うべき税金の金額を確定させた上で、実際に支払済の税金との差額を精算する作業を行なっていきます。

(確定申告のイメージ図)

確定申告 図解

フリーランスを含む個人の確定申告では税務署に「所得税の確定申告書」という書類を提出します。

この確定申告書を見比べると分かりますが、儲かっている人ほど所得税の負担がより重くなる計算体系になっています(これを「累進課税(るいしんかぜい」といいます)。

つまり、個人事業主の方は、儲かるほど高い税率での税負担が必要になります。

イメージを掴んでいただきやすいようにグラフを作りましたのでご参照ください。

累進課税

 なお、この記事は執筆時点(令和3年)の税法に基づいています。 

緑の折れ線グラフ(利益に対する税金の負担割合)が右肩上がりに増加しています。

これは利益に対する税金の割合が稼ぐほど大きくなっていることを表しています。

上表を見ても明らかなように、個人事業主でビジネスをされている方は、稼げば稼ぐほど税金が引かれ、手取りが大きく減ってしまうのが現実です。

この点を法人化することで、一部解消(税負担を軽く)できる可能性があります。

法人(株式会社など)が負担すべき税金

ここまでは、個人の税金について説明してきました。

では、法人の税負担はどうなるのでしょうか。

法人が負担すべき税金(法人税・住民税・事業税等)の税率は、所得によって多少の変動があるものの、概ね20〜30%台の負担です。

個人のように、50%も税金で手取りが減ることはありません。

個人事業主でビジネスをやっていると最悪50%が税金で持っていかれる。でも、法人だと30%で済むんだよ、という言い回しを使う人が多いです。

(もっと言えば、海外で法人化すればその30%が20%や15%になったり、0%になる場合すらあります。)

 イメージをつかんでいただくために、上記のような説明がされますが、厳密には少し異なります(法人でも規模などによって税金が変わる部分があるため)。

法人が負担する税金について、

個人事業主で示したものと同じグラフで見ると、以下のようになります。

法人 税負担

緑の折れ線グラフ(利益に対する税金の負担割合)の動きが緩やかになっています。

個人の所得税と比較しても、稼げば稼ぐほど負担が大幅に増加しているようなことはないとわかるでしょう。

ここが法人課税の特徴です。

もう一度、グラフだけ比較して並べてみます。

(個人の税負担)

個人 税負担

(法人の税負担)

法人 税負担

個人は稼ぐ金額が大きくなればなるほど、税負担が非常に重くなっていることがわかります。

一方で法人の税負担は安定しています。

※あくまでシミュレーションのため、実際の正確な税金計算とは異なります。

実際に国税庁から公表されている税率表を比較すると以下のようになります。

<所得税(引用元:国税庁 所得税の速算表)>

所得税率

<法人(引用元:国税庁 法人税の速算表)>

法人税の税率

法人税率
法人税率がほぼ一定なのに対し、個人の所得税率は5〜45%と非常に幅がありますね。

節税になるかどうかはシミュレーションが必要

法人化することで節税になるかどうかは、実際に個々の状況にあわせてシミュレーションしてみないと答えが出せないケースが多いです。

とはいえ、概ねの傾向はあるので、「おそらくこっちの方が得ですよ」という話はできる場合が多いです。

ここで法人化について1点だけ注意点を書いておきます。

それは、法人化した方が一般的に管理コストが高くなるという点です。

法人化をすることで、個人事業主の頃よりも記帳などの事務作業の手間が増えてしまう可能性があります。

この点は、freeeなどのクラウド会計ソフトを利用して、効率的な記帳が出来るような環境整備を検討することもポイントになってきます。

法人の仕訳記帳が結構手間なので、ぼくは税理士の立場としても、お客さんにクラウド会計ソフトをできるだけ入れてもらっています。

freeeは、100万以上の事業所で利用されており、クラウド会計でシェアがNo.1の会計ソフトです。スモールビジネスをされている方にオススメです。

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法人化することでかかるコストを節税金額でカバーできるのであれば、法人化を考えてみるのも良いかもしれません。

個人事業主よりも株式会社の方が社会的信用力が高いことも事実ですので、この点でも少しはメリットがあります。

この記事を最後まで読んでいただけた方は、個人と法人の税負担の違いについて大まかな特徴が掴めたと思います。

法人化を検討されている方は、税金面の効果についても税理士に相談しながら考えてみましょう。

ABOUT ME
伊藤 央真
公認会計士・税理士 1990年生まれの淡路島出身。 税金の得意分野は、相続税。 野球好きで週末に草野球しています!